投稿日:2014-09-22 Mon
夏休み期間中に武生駅近くの越前市武生公会堂記念館で「福井鉄道南越線開業100年」展があり、展示見学中に見付けた側線です。福井鉄道南越線は1981(昭和56)年3月31日に社武生~粟田部が廃止され全線が消えました。
最後まで五分市駅の専用線で化成品貨物等の取り扱いがあり、福井鉄道最後の定期貨物列車が運行していたことは知られています。
その五分市駅の一つ手前にあった北村駅にも農業倉庫への引込線が存在していました。
専用線ではなく福鉄の構内側線扱いだったようです。

南越線の廃線跡を社武生側から辿って北陸自動車道をくぐると北村駅がありました。
砂利道が南越線で、画像の右寄りに見える住宅付近に北村駅の駅舎や上下線旅客ホームがあったようです。
左が問題の農業倉庫。

線路を赤線で書き込んでみるとこんな感じだったようです。
側線は福井鉄道成立前の南越鉄道時代には既にあり、1934(昭和9)年に北村駅が停留場から停車場に昇格し交換設備を増設した際の図面に描かれていました

福井県道2号線に対し斜めに裁つ農業倉庫が側線の名残。

こちらにも線路を書き加え~

北村駅の駅舎跡から見るとこんな感じ。

この農業倉庫も1934(昭和9)年からのものなのでしょうね。
後に農協が新しい倉庫を近くに建てており主力は新倉庫へ移っている様子。
軒下に縮こまるように立っている歩行者用信号機がチャームポイント。

80年の歴史を刻んだこの農業倉庫にも時代の流れが押し寄せており、すぐ傍にこんなものが・・・。
新幹線工事により既に富山の国鉄・富山地鉄連絡線や西金沢構内の北鉄電機が国鉄駅構内へ乗り入れて入換を行っていた側線、倉庫の遺構が過去帳入りしてしまっており、こちらも同様に風景が一変するかも知れません。
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