投稿日:2020-09-08 Tue
松本製材にはもう1台機関車がいました。ガソリン機関車とよく似ていますがこちらは一回り大きいボギー式のディーゼル機関車でした。

こちらは愛知県道218号和合豊田線(国道153号旧道)で豊田市からみよし市に入ってすぐの松本建設本社に置かれていました。
ボギー台車はオリジナルの板台枠タイプ。

GLと比べ運転室が大きく扉も付いています。
後ろにつながる長物車は積まれたブロックに埋もれかけていますがGLに連結されているものと同タイプのようです。
画像はいずれも2007(平成19)年11月24日撮影
しばらくしてから行くと会社は空き物件となっておりディーゼル機関車は無くなっていました。
現在も建物は同じですが別の会社さんになっています。
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投稿日:2020-09-05 Sat
松本製材のガソリン機関車。出自などは不明で元は粘土鉱山(珪石鉱山?)用らしく508mm軌間。森林鉄道や土工用機関車に多い鋳物台枠ではないので結構軽そうで特殊軽量機関車並み?

前後にそれぞれHゴム抑えの1枚窓が付いています。エンジンは恐らく自動車用でしょうがエンジン形式などは不明。

比較的新しそうなトラックのラジエターが剥き出しで付いてますがこれは後年の改造?
岡崎の横田自動車の「ヨコタ」銘板が付いていますが製造元ではなく改造した時の銘板らしいです。

後方の窓にはプロテクターが付いてます。貨車は常時こちら側に連結だったようなので荷崩れ対策でしょうか。
森林鉄道でも脱線すると積んでいる木材が崩れて機関車へ殺到するので脱線したと思ったらすぐにできるだけ遠くへ逃げろと言われたとか。

運転機器はこれだけ。
車内に推進軸が通っているのか床中央に大きなカバーが通っておりこれを跨いで座ることになります。
ペダルが2つ左がクラッチ右がアクセル、レバーは右が変速、左は常用ブレーキ?
手前側運転席の左に後ろから突き出ているのはサイドブレーキと思われますが常用ブレーキを兼ねてるかも?

貨車は運材貨車タイプではなく国鉄JRの長物車タイプのボギー車。
制輪子が付いてますがブレーキハンドルなどは見当たらずどこから操作してたんだろう?
投稿日:2020-09-02 Wed
豊田市内の山中(旧・愛知県東加茂郡旭町)、阿摺川沿いの製材所。
川と県道平沢御蔵線に挟まれた狭い敷地にに小さなガソリン機関車が保存されていました。

いつしか製材所は廃業したようで車両も撤去されていますがレールは残っています。

かつての松本製材(後に松本建設)の構内軌道で県道の拡張により軌道敷が削られることになり1993(平成5)、1994(平成6)年頃に役目を終えています。製材所のトロッコなのですが珍しく動力車がいて阿摺川を渡る鉄橋もあり森林鉄道のような情景が広がっていたといいますが当時は金沢在住の小学生で見る機会はありませんでした。
この路線は廃止時に鉄道ファン誌に載って知ったのですがうちにその号が残っていないので正確な廃止時期がわかりません。

ガソリン機関車とボギー貨車が保存されていた頃はこんな状態でした。
2005(平成17)年12月17日撮影

前後2輪のごく小さな手作り機関車。キャブの後ろやボンネット側面にあるのはデッドウェイトでしょうか?
大阪営林局の林鉄辺りにいそうな雰囲気です。
2005(平成17)年12月17日撮影
投稿日:2020-08-30 Sun
京都大学芦生演習林軌道ラスト。灰野集落跡に至ります。

薄暗い森の中の軌道。
奥へ行くほどレール踏面は錆びていますが現役軌道なので草はほとんど生えておらず管理が行き届いてます。

林内のS字カーブを抜けると・・・。

赤いIビーム桁の橋があります。木橋から架け替えられたようです。

木漏れ日の下の木橋。小さな桁橋ですが超貴重な現役軌道木橋。

木橋から間もなく灰野の側線分岐。
とは言え転轍機は失われて側線を使用している様子は無し。

軌道の周囲が灰野集落跡。
家屋の跡も植林されているため特に変わらない森の中ですが石積みや平地があることから何かあったことは伺えます。
江戸時代初期1638(寛永15)年頃より下流の集落から山番が派遣され定住し300年ほど後の1960(昭和35)年に廃村になったとのこと。最盛期には住宅8軒、旅人宿まであったとのこと。
戦前の1/5万地形図を見ると軌道沿いには灰野谷を挟んで2軒ずつ、由良川の対岸にも4軒の家屋が描かれています。
軌道以前の古道は軌道の通る由良川左岸ではなく右岸を通っていたようで集落の中心は右岸だったようですね。

灰野谷を渡り奥へも軌道が延びていますが現役なのはこの辺までだそう。
帰省途中で家族を待たせてたのでここで引き返しました。
投稿日:2020-08-26 Wed
京都大学芦生演習林軌道由良川橋梁の続き。
郵便屋さんとすれ違ったことからもわかるようにまだ奥に民家があるため軌道敷に街灯も設置されています。

最後の民家の近くには田んぼがあり。軌道敷はその脇の暗がりを進みます。
日当たりの良い平地は農地、暗い山際が軌道敷という里の林鉄の典型的な図式はここでも成り立っています。

由良川最上流部へ続く軌道敷。

S字カーブ。
枕木は腐りやすい木製ではなくコンクリート枕木が使用されています。と言ってもPC枕木ではなくただ型にセメントを流し込んで作ったコンクリートの直方体という感じ。
かつて蒸気機関車の滞泊位置で火室から落ちる高温の灰で枕木が焦げないようにコンクリート枕木が使われていましたがそれに近いのかな?

途中には側線もあったようでクロッシング部と撤去した側線のものと思しきレールが転がされていました。

左下に由良川を望みさらに杉林の奥へと続く鉄路。
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