投稿日:2017-01-20 Fri
魚梁瀬ダムによる水没区間の石仙で田野、奈半利の両貯木場から延びてきた魚梁瀬森林鉄道1級線区間は終り。さらに奥へ2級線の支線が延びていました。
その内の宝蔵線がダム湖水面上に出てくるところ。

左の西川(奈半利川本流)と右の中川の出合。
西川沿いに西川事業所方面の宝蔵線、中川沿いに中川事業所方面の中川線が延びていました。

中川橋よりダム湖側を見た様子。

変わって上流側を見ると西川事業所へと延びていた宝蔵線の軌道跡が水面下・・・というより堆積土砂の下から現れます。
堆積土砂が一杯ある割に水は澄んだ美しい青を見せています。
この辺は多雨地帯ですが大雨が降ると土石を大量に押し流して来るのでしょうか。
丁度この却下付近で中川線が分岐して奈半利川を渡り中川の谷へ入っていました。

右岸沿いにうねりながら遡って行く路盤がくっきりと見えます。

道路上から見下ろすと2本のコンクリート割り箸・・・ではなくてガーダーが残ってるのも見えました。
宝蔵線はこの先さらに赤度支線を分岐しそれぞれの線路が徳島県境近くまで延びていました。
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投稿日:2016-12-30 Fri
野村組L-69に連結された運材貨車。基本的にはモノコック運材貨車を模してますが高知営林局ならではのオリジナル型式のよう。
製造は奈半利営林署自署工場製?

動態復活前から魚梁瀬でL-69と共に静態保存されていた車両のようです。
2両1組で連結された運材貨車。小関式ブレーキの錘付きブレーキ梃子が目立ちます。

上から見ると田の字型に梁が組み合わされています。
外殻材はコの字型断面で岩崎レール工業の運材貨車に似たタイプ。
連結器はフックリンク式です。

側面。ブレーキ制輪子は両側とも外側に付いたタイプ。
ブレーキシュー部分には現在古タイヤが付けられています。
かつては木端を使っていたのかな?

小関式ブレーキに付いた奈半利営林署奈半利鐵工場の銘板を拡大。
この運材貨車自体の製造銘板なのか小関式ブレーキ取付時の改造銘板なのかは判然としません。
投稿日:2016-12-28 Wed

高知営林局の管理番号L-69。
野村組工作所で製造された機関車で1948(昭和23)年5月購入。
大栃営林署(香美市 現・高知中部森林管理署)に新製配置されたようです。
当初はガソリン機関車(代燃併用か)で1959(昭和34)年の魚梁瀬署転属直後にディーゼル化されています。
自重は4.5tとのこと(台枠側面には自重4350kgと書かれたシールが貼ってある)。

乗務員扉を閉めて撮影。戸車の滑車が固着して回らないのでドア自体を持ち上げて閉めることに(^ ^;)
ラジエターグリルの形状が独特です。現役時代の写真を見るとホイットカムのようなパンチ穴が開いたのや鉄柵タイプなどもあったようです。ホイットカムパンチ穴のタイプは北海道開拓の村の札幌局大夕張署9号機が該当します。

このブレーキハンドルを見るとやはりパッと見自動車の運転席に見えてしまいますね。
セミセンターキャブタイプで背面(左側)は燃料タンク、製造当初はここに代燃炉を載せていたようです。

台枠の点検穴から見える軸バネのリーフスプリング(板バネ)。
こちらも北海道開拓村の機関車と同じく軸バネは台枠内側に内蔵されています。
投稿日:2016-12-26 Mon

魚梁瀬の丸山公園林鉄動態保存線。
前回と同じ谷村式の機関車が紅葉の中を出庫してきました。
前回から変わったのはオープン客車が木製になったこと。
遠目にはかつてのボサ箱代用客車のようで味わい深くなりましたね。

これだけ紅葉してるとは思いも寄りませんでした。

奥野さんに運転してもらって木造でいい雰囲気の車庫前で撮影・・・と思ったら助手席でビデオ撮影してる~(^ ^;)

谷村式は1991(平成3)年に高知の垣内で製作されているので今年でもう25年になるのですね。
ものによっては魚梁瀬で実際に走って保存されなかった機関車と比べるとよほど長寿と言えます。
ロッド式機関車なのでロッドの動きが楽しいのですが撮り忘れ(マヌケ)

客車も木部を更新したのか新しい感じ。
復元車ですが現役時の林鉄客車の写真と比べるとよく似ており出来が非常に良いです。
これも垣内製とのこと。
投稿日:2016-12-19 Mon
早朝の馬路村中心部。ここに馬路停車場がありました。

停車場跡から魚梁瀬、石仙方面を見た様子。
かつてはこの道路が安田川線の複線区間でした。
今は店舗が少なくなってますが当時は商店街になっており軌道マーケット状態だったようで。
左の赤い建物は旧・馬路営林署。

旧・馬路営林署庁舎。
現在はJA馬路村が入居。建物は増築、リフォームされています。
馬路村の主産業は柚子栽培になっており営林署の施設が軒並みJAの施設になっています。

旧・営林署前から田野方面を見た様子。

RMライブラリ-29 魚梁瀬森林鉄道(桝本成行 著/写真:寺田 正 ネコ・パブリッシング)を参考に線路を書き入れて見るとこんな感じだったようです。
構内には本線など4本の線路があり、右には機関庫、修理工場への線路が延びていました。
中央の建物には駅舎に当たる軌道連絡所が入っていました。

馬路営林署電話交換室・軌道連絡所。
現在はJA馬路村ゆずの森直売所となっています。

その裏手には線路が残っています。
今は魚梁瀬にある保存車の一部がかつてここで展示されていたそうです。
元々ここには現役時代の入出庫線があったとか。

機関庫、修理工場跡。ここに機関車が並んでいたはずですが建屋は建て替わっている様子。
背後の上を通る道路も安田川線の旧線だとか・・・山と安田川に挟まれた狭いところですが線路跡だらけです。
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