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にしみやうしろ

Author:にしみやうしろ
小田急沿線で生まれ、金沢で北陸鉄道にはまり、愛知では名鉄に臨海鉄道さらに森林鉄道、今ではすっかり私鉄・貨物ファンに・・・。
鉄道に由来していろんなものに興味を持つようになってしまいました。

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小坂森林鉄道の踏切警報機、遮断機
コロナ騒動の影響で軽便鉄道模型祭の会場展示、販売が中止になり、同祭で発売予定だった「小坂森林鉄道 下巻」は販売方法検討中ですが今秋刊行予定に変わりありません。
上巻刊行後の取材で新事実もわかり謎の多い森林鉄道の姿を浮き彫りにしていきたいと思います。

今回はその中から一つ小坂営林署で通信を担当していた方(運転指令員に当たります)からお聞きした踏切警報機、遮断機について。
森林鉄道は記録が少ないため警報機、遮断機があったというのは初耳でした。
森林鉄道には都市部に入っていた秋田の仁別森林鉄道や青森の津軽森林鉄道もあるので恐らく踏切警報機、遮断機があったのではと思いますが具体的な証言は聞いたことがありません。

設置時期はかなり末期(小坂線は1961(昭和36)年中に実質運行停止)、昭和30年代に車が増えてきたので設置。
警報機、遮断機はメーカーの人が設置工事を行い管理は営林署の通信担当で行ったとのこと。
残念ながらメーカー名はご記憶にないとのことでしたが鐘が鳴るタイプだったとのことなので電鈴式か電鐘式警報機と思われます。

小坂で踏切警報機、遮断機があったのは小坂線の以下2か所
①飛騨小坂駅、大島貯木場の下(現・岐阜県道88号下呂小坂線との交差部)
飛騨川左岸を通る国道41号線に対し右岸を通って補完する県道。狭隘区間が多いですが交通量は比較的多い道。
P1000532.jpg
小坂線の大島側から踏切跡を見た様子。S字カーブの途中でここから貯木場へは最大20‰の上り勾配で山から下ってきた運材列車にとっては最後の難所。
そのため列車はこの奥で3車ずつ程度に編成を分けて貯木場へ入れるため機関車は貯木場とその下を数往復して列車を引き上げる必要がありました。

osaka-no13.jpg
この踏切を通過する協三5t機No.13。
ボンネット上には安全旗がはためきエギゾーストが立ち上りエンジンの唸りが迫って来そうな迫力ある1枚。
この背後では踏切が鐘を打つ音も鳴り響いていたものと思われます・・・この場を動画で撮りたい!

②旧・湯屋小学校そばの湯屋街道(現・岐阜県道437号湯屋温泉線との交差)
湯屋街道と呼ばれ小坂町が大正時代に整備した道路。
飛騨街道(現・国道41号線)や飛騨小坂駅と湯屋温泉郷を結ぶ観光道路で小坂森林鉄道開通前は馬車による御料林材輸送にも使うため整備時には小坂町に帝室林野局からも補助金が出されています。
現在は2車線道路にまでないっていますが湯屋温泉街の観光客減少で交通量は減っています。
P1000664.jpg
大島側から踏切を見た様子。

P1000665.jpg
踏切から小坂市街方面を見た様子。
小坂線もこちらに急カーブして一旦川下へ向かい正面の住宅裏の尾根を回りこみ濁河川の谷へ入って右へ進んでいました。

折角設置された自動踏切ですが夜中に雨が降っているとき踏切が誤作動して呼び出されることが多かったそうです。
不気味なシチュエーションですが別に怪談ではなく枕木に雨水が溜まって軌道短絡が発生し踏切の制御ユニットが「列車がいる」と誤検知するのが原因でした。
crossing1.png
列車がいない時は軌道回路が成立しておらず踏切が鳴りません。

crossing2.png
列車が絶縁を越えて踏切動作圏内に入って来ると軌道回路に電流が通ることで踏切の制御ユニットが起動、警報機が鳴り、遮断機が降ります。

crossing3.png
踏切が誤動作するのは普段電流を通さないはずの木枕木が水気を含んで電流を通してしまうのが原因。
いずれの踏切も前後がカーブした区間にあり鉄粉も多めに飛び散っていたことで絶縁が不十分になっていたものと見られます。

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森林鉄道(名古屋営林局) | 17:50:46 | Trackback(0) | Comments(4)
小坂森林鉄道鹿山線~その7(下呂俣官行事業所跡)~
小坂森林鉄道鹿山線の拠点下呂俣官行事業所跡。
官行事業所は後には製品事業所と呼称されますが要するに伐採事業の最前線にあった事務所兼宿舎のこと。
鹿山線起点の大洞より8,644m、高山本線飛騨小坂駅と隣接する大島貯木場から18,824mの奥地です。

P1110363.jpg
かつて事業所前に3本の線路が並んでいた跡。
左には事業所建物基礎の石積みや石段が残存。

geromata_2.jpg
鹿山線現役時代の同一地点。
左の木造石置き屋根の建物は線路が引き込まれていることから機関車庫、中線には富士重工業製のモノコックトロが留置されています。
横では割烹着のまかないさんが窓枠のようなものを干している様子?障子の張り替えをしようとしているのでしょうか??

geromata_3.jpg
鹿山の機関車庫図面。
1935(昭和10)年の鹿山軌道下呂俣開通時に設けられたもので線路が貫通して前後に扉があるのに対し上の写真は庫内で行き止まり式のように見えます。改築された後なのかも知れません。
庫内には点検用のピットも設けられています。

P1110372.jpg
車庫があった辺りを見ると笹でわかりにくいものの長細い窪みがあります。
ピットが埋もれているのかも?

P1110322.jpg
下呂俣事業所の建物跡。中央に玄関前の石段があります。

geromata_1.jpg
かつてはこのような事業所建物が建っていました。
下呂俣より奥にもカエル俣まで作業軌道が延び戦後二級森林鉄道に昇格してますが工事中で立入不可でした。
少し見た限りではここまでの線路は忠実に林道に利用されたのに対し奥地の区間はヘアピンカーブなど林道から大きく外れた部分もある様子。

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森林鉄道(名古屋営林局) | 23:39:46 | Trackback(0) | Comments(0)
小坂森林鉄道鹿山線~その6(上田俣~下呂俣官行事業所跡)~
上田俣の事業所へ作業軌道が分岐していた上田俣。

P1110274.jpg
上田俣橋梁と下呂俣へ続く軌道跡。
鹿山線時代の橋台などの遺構は残っていません。

P1110275.jpg
直進が上田俣作業軌道跡と見られます。
この作業軌道は戦後森林鉄道2級線の上田俣線とする計画でしたが鹿山線自体に編入されている可能性あり。
この先事業中らしくすぐにゲート。
地形的に大して遺構は残って無さそうですが次の課題かな?

P1110284.jpg
上田俣から再び鹿山筋本流へ戻って来ました。
何やら裏返った標識があります。

P1110285.jpg
警笛鳴らせの標識でした。
軌道時代の警笛吹鳴標もほぼ同デザイン(文字は「警笛」の2文字だけ)ですが軌道時代からの標識ではないでしょう。

P1110289.jpg
下呂俣手前付近は再び川との高低差が大きくなった断崖絶壁区間。

P1110314.jpg
第十一号橋梁を渡ると間もなく1935(昭和10)年度の建設当初の終点下呂俣官行事業所です。

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森林鉄道(名古屋営林局) | 22:18:55 | Trackback(0) | Comments(0)
小坂森林鉄道鹿山線~その5(滝ヶ平~上田俣)~
昨年辿った小坂森林鉄道鹿山線正子鉄橋~滝ヶ平(たきがなる)の奥の区間へ行ってきました。

正子鉄橋~滝ヶ平探索はこちら↓
小坂森林鉄道鹿山線~その1(正子鉄橋~鹿山)~
小坂森林鉄道鹿山線~その2(鹿山~小ヶ倉谷)~
小坂森林鉄道鹿山線~その3(小ヶ倉~滝ヶ平)~
小坂森林鉄道鹿山線~その4(滝ヶ平)~

P1110241.jpg
遅れ気味の紅葉がようやく色付いてきた鹿山谷。

P1110243.jpg
昨年通行止め看板があった滝ヶ平谷を第九号橋梁で渡った下呂俣寄り鹿山線起点5,100m付近は伐採が行われ景色が一変していました。

P1110248.jpg
鹿山線が滝ヶ平の谷から鹿山筋へ復帰するところには切通し。
元々道路林道の大洞林道として建設されたところに鹿山線の線路が敷かれ現在は線路が撤去され道路林道へ戻っているという経緯からすると廃線後拡幅されてるのかどうかがよくわかりません。

P1110250.jpg
谷側に鹿山線時代の石積み橋台の一部がはみ出しているのが見えます。
位置からすると橋梁ではなく開渠の跡のようです。

P1110270.jpg
鹿山筋から上田俣に入ると南向き斜面になるのでより紅葉が鮮やかに。
鹿山線は上田俣を奥まで遡ります。

P1110272.jpg
石積み擁壁が山側へ曲がり路盤が拡がっています。
かつての上田俣複線跡でしょうか。

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森林鉄道(名古屋営林局) | 00:05:41 | Trackback(0) | Comments(0)
「小坂森林鉄道 上巻」機関車カラーイラスト再掲~その5~
「小坂森林鉄道 上巻」で印刷が暗かった機関車イラスト再掲5回目。
小坂官材協同組合機、モーターカーとこれでラスト。

nigorigo2-2.png

nigorigo2-1.png
酒井工作所製4~5t機と見られる小坂官材協同組合No.2  P.62掲載
濁河線上部軌道で最後まで主力だった酒井機。小坂営林署の統計に濁河線廃止まで計上されていることから所有者は営林署なのかも知れません。

T52-1.png  T52-2.png
岩手富士産業製T-52Eモーターカー  P.70掲載
やっぱりと言うか何というか通称は「お弁当箱」だそう。
新城営林署の田口森林鉄道にいたので新城営林署の林鉄車両でも使ったイラストです。

t33bn-2.png t33bn-1.png
富士重工業製T3モーターカー  P.71掲載
T3系の内のT33BN型のようですがいまいちよく分からないところがあるので出版物上ではT3としています。
ラジエターの通気口が前面に開いてたり開いてなかったりなどバリエーションがあるようです。

「小坂森林鉄道 上巻」機関車カラーイラスト再掲~その1~
「小坂森林鉄道 上巻」機関車カラーイラスト再掲~その2~
「小坂森林鉄道 上巻」機関車カラーイラスト再掲~その3~
「小坂森林鉄道 上巻」機関車カラーイラスト再掲~その4~

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森林鉄道(名古屋営林局) | 22:16:59 | Trackback(0) | Comments(0)
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